sonarsound tokyo 2006. Advanced Music and Multimedia Art

 

Interview with Jeff Mills - 3/3
[2006-09-20, Takamori.K]

jeff.jpg
−どうして毎年戻ってくるのだと思いますか?

JM:招待されているから(笑)。でもそうなるためには、とても特別なことをしなくてはならない。それに、ここはとてもオープン・マインドでイノベイティブな考え方をもった人々が集まって作品をディスプレイする場所だ。そして、エレクトロニック・ミュージックをアートとして捉えたイベントの中で、最も的確で多様性を持ったイベントだ。だから、招待されているかどうかに関わらずここにいるということはとても重要なことだ。エレクトロニック・ミュージック&アートの進化や成熟に興味がある人ならば、<Sonar>こそがメインイベントだと思う。僕は未来についての音楽をつくっているアーティストだから、ここは大切な場所だと思っている。

−アドバンスド・ミュージックという言葉をあなたなりに言い換えると?

JM:僕にとってはアドバンスド・シンキング(ADVANCED THINKING)。未来の予測をすることだ。現在のニュースや状況を踏まえた上で10年後どうなっているかを考えるとか、そういうことだよ。それらのファクターをつかって、キーボードや機材に向かって、それを音楽として表現する。それが僕にとってアドバンスド・ミュージックの解釈だ。

— 今年は日本で3度目の<sonarsound tokyo>(以下SST)がおこなわれます。<SST2004>に出演されてますよね。

JM:サウンド・インスタレーションの展示、『Three Ages』(バスター・キートン監督のサイレント映画にジェフ・ミルズがサウンド・トラックをつけた作品)の上映をしたよ。

−そのときに<SST>はチェックされました?

JM:うん。

−<SST>にアドバイスがあれば。

JM:バック・ステージにいたから、あまりよくわからない。前回(2004年)は台風だったにもかかわらず、たくさんの人がきていたよね。それは東京で<Sonar>をやる必要性を改めて感じさせてくれた。東京はものすごくテクノロジーが進化している街だしね。以前、僕とセルジオとエンリクの3人で <SST>について議論したことがあるんだ。結論は、日本という国がこのようなイベントをもっとも必要としているということだった。Hiro(注:Third-Ear代表)がやっていることも、正しい方向へ向いていってると思うしね。このまま続けていけば、増幅していくと思う。もしかすると、バルセロナよりも成功するかもしれない。日本やアジアで新しいテクノロジーが作り出されているし、日本での成功のチャンスを感じているから<SST>をやるんだと思うよ。

あとがき:
<Sonar>は日本にロゴを売って儲けようとしているのではない。それは、このインタビューでもよくわかる。彼らは文化的な人たちで、商業的な人たちではない。そして、そのポリシーこそが<Sonar>を支えてきたのだろう。ちなみに、冒頭でジェフ・ミルズが「現在の音楽に影響を与えた黒人音楽」が <Sonar2006>のテーマだったと発言しているが、実は今年は「ジャパン・イヤー」でもあったのです。とはいえ、誰もが知ってるようなビッグネームばかりではなく、僕も知らなかったアーティストも多数出演していた。彼らが、本当に日本の電子音楽文化をリスペクトしてくれている証拠だろう。というわけで、次回は<Sonar2006>に参加した日本人アーティストのインタビューをお届けしよう。でも、誰なのかは教えません。

 

Takamori.K: Archives