sonarsound tokyo 2006. Advanced Music and Multimedia Art

 

マッシュアップが繋ぐGo Home ProdcutionとThe KLF
[2006-09-26, sanae kimura]

今の音で1990年代を思い出させる手法としては、マッシュ・アップも挙げられる。例えば、<SonarSound Lab>に出演するゴー・ホーム・プロダクションズ(以下GHP)。マーク・ヴィドラーによるソロ・プロジェクトだ。著作権などお構いなしのマッシュ・アップ作品を展開する彼は、実は初期の頃に「The KLFの変名では?」という噂が囁かれていたことがある。The KLF(=Kopyright Liberation Front=著作権解放同盟)とは、ちょうどオルタネイトと同じ1990年代前半、著作権解放の旗印をあげてサンプリング中心の曲でヒットしたユニットだ。GHPのスタンスはそのあからさまなジャケット・ワークが体現しているが、BBC1「the blue room」でのミックスを収録したMP3用ジャケットには思わず笑いがこぼれてしまった。テイストやフォント、ロゴがまるでThe KLFの「Chill Out」なのだ。GHPは彼らからも大きな影響を受けているに違いない。著作権解放を目指してサンプリングに明け暮れたバンドの心意気が、力業で勝負に出る「マッシュ・アップの天才」へと受け継がれた。この仮定が成立するならば、<sónar>でGHPが見せるDJはあっと驚くものになるのではないか。今からそう期待せずにはいられない。

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その他、多くのアーティストが集う<sonarsound tokyo 2006>。特に2日目は、個人的に、10年一昔を感じさせる90年代リヴァイバルと再構築がキーとなる気がする。ダンス・ミュージックはどこから来たのか。何を生み出してどこへ向かっていくのか。それを読み解くための絶好の機会となってくれることだろう。

木村早苗(フリーライター)

 

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